地下鉄でアジア系女性へのヘイトクライムを止めたのは

ヤフーニュースによると4月15日午後11時半に34歳のフィリピン系の女性がニューヨークの地下鉄Qトレインに乗っていたところ、見知らぬ男が女性の向かいに座り、指をさして人種差別的罵詈雑言を浴びせ始めたという。

NY市警がこの写メをもとに犯人を探している。

NY市警がこの写メをもとに犯人を探している。

女性は男に止めるよう求めるが男は次第にエスカレート、女性に近づいて叫び続けていた。

車両には他の乗客もいたが、止めに入り、この男を車両から追い払ったのはホームレスの男性だったという。

女性は一瞬の出来事で呆気に取られていたというが、このホームレスの男性に深く感謝したいと語っている。

米国内のアジア系へのヘイトクライムは激化しているが、ターゲットとなっているのはほとんどが女性や老人で、顔面を殴られたり、体を蹴られたりの暴行事件が続いている。

市の交通局は市警にヘイトクラムを防止するために交通機関での警官増員を求めているものの、実際には実現に至っていないという。

映画やドラマで活躍するアジア系男性俳優に加え、人気ドラマ「エレメンタリー」のルーシー・リュウや「グレイズ・アナトミー」のサンドラ・オーなど女優たちも公の場でアジア系への差別を取り上げ、声を上げることの重要性を訴えている。

ヤフーニュースより

ヤフーニュースより

BBC電子版より

BBC電子版より



中毒とSelf-efficacy (自己効力感)の関係性について

子供を薬物やアルコール中毒からどのように守ったらいいのか。

3月31日電子版のニューヨークタイムズ紙ジェシカ・レヒーの記事によると、子供の薬物やアルコール中毒を回避させるために重要となるのがSelf-efficacy(自己効力感)だという興味深い記事。

心理学者アルバート・バンデゥラ氏によると、セルフ・エフィカシー(自己効力感)とは

one’s belief in one’s ability to succeed; to regulate one’s thoughts, emotions, and life; and to cope with challenges in a positive way.

自分の成功を信じることができる、思考や感情、人生について規制することができる、挑戦にポジティブに取り組むことができるなど、自分の可能性を認知していることだという。

そして、そのために親ができることは

「できない」と言う前に「まだ、できない」と言葉遣いを変えてみるなど子供にとっていいモデルになること、子供にタスクやスキルを習得する機会を与える、楽観的な姿勢を維持する、失敗は具体的に対処し成功へと導きだすことなど、さまざまなアドバイスが紹介されています。

"Holi Hai!" 春の到来を祝うインドのホーリー祭り

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もともとはヒンズー教の祭りでさまざまな色の粉をかけ合うため、「色の祭典」ともされるホーリー祭りは今日。

このgulalと呼ばれる色の粉は野菜から採られた色素で、赤は愛、黄色はタメリック(ウコン)、緑は春、ブルーはクリシュナを意味するという。

クリシュナ

クリシュナ

 

祭りの由来はさまざまなヒンズー教の伝説から生まれたとされているが、中でも興味深いのがクリシュナの逸話。

クリシュナは母親に自身の浅黒い青い肌を嘆いていると、母親は彼の恋人であるラーダーの顔を好きな色に塗ってみたらどうかと提案、そのとおりクリシュナはラーダーの顔を塗ってみるが、その後も二人の恋愛はさめることもなかったため、ホーリー祭りは二人の逸話から生まれたとされる説もあり「愛の祭り」とも「色の祭り」とも言われている。

ただ、ムンバイなどでは依然コロナの感染率が高く、州によっては祭りの開催を禁止しているとこもあるという。

ダニエル・ピンクの「あなたの後悔!教えて」調査

アメリカでモチベーション分野の第一人者でベストセラー作家、ダニエル・ピンクが世界中から「World Regret Survey」をオンラインで募っています。

英語もしくは中国語での返答が必要になりますが、世界地図の国や地方にマウスを合わせるとアットランダムにその地域から得た返答を見ることができます。

そういうことに後悔しているんだ、と意外な返答に驚くこともあれば、全世界人生で後悔することには共通することが多いな〜と思ってみたり。

モチベーションの世界的専門家がこのデータをもとにどのようなレポートや本を書くのか楽しみです。

3分ほどで返答できる「後悔調査」ぜひご参加を。

アジア系初のゴールデングローブ賞

「アカデミー賞の前哨戦」とも呼ばれるゴールデングローブ賞が発表され、アジア系で初めて、また女性監督として37年ぶりに、中国系の女性監督クロエ・ジャオが最優秀監督賞に受賞した。

ジャオ監督の「ノマドランド」は演技派のフランシス・マクドーマンドが主演、地元の町は経済破綻し、夫にも先立たれた主人公はバンに乗り込み旅に出る。バンで寝泊まりし、短期契約の仕事でなんとか生活を食い繋ぎ旅を続ける。

受賞したクロエ・ジャオ監督(ヤフーニュースより)

受賞したクロエ・ジャオ監督(ヤフーニュースより)

コロナ以前の過剰消費の資本主義から、ミニハウスブームなど、持ち家概念の変化や断捨離ブーム、消費を最低限にしたミニマリズムといったポストコロナのアメリカ社会を描いたヒューマンドラマ。日本でも劇場公開される予定。

主演のフランシス・マクドーマンドとジャオ監督(ヤフーエンターテインメントから)

主演のフランシス・マクドーマンドとジャオ監督(ヤフーエンターテインメントから)

「うーん...あとで」Procrastinationから抜け出す心理作戦

Procrastination とは「遅延、先延ばし」という意味で習慣的になってしまうと、なかなか抜け出すことが難しいものです。

サイコロジートゥデイ誌によると、その原因は「失敗や拒絶への恐れ」「完璧主義」「リスク回避」などの理由があるそうです。

そのプラクラスティネーションから抜け出す方法10を記事で提示していますが、

・「今日できることに焦点を当てる」Focus on what you can do TODAY

・「タスクを細かく分割してできる範囲に収める」Break down larger tasks into more manageable subtasks

・「楽なものからスタートし少しずつできることを積み上げる」Start with small, easily accomplished subgoals, and build up from there.

などは今日からもできそうです。



新年快乐!今年は「陰金」丑の一年

今年の旧正月・春節(春节:Chūnjié・Chinese New Year )は2月12日、干支は「辛丑」です。

辛(かのと)は金属を表し、陰陽では陰、つまり「陰金」と分類されます。

気の種類を示したものが「陰金」でイメージとしては加工された貴金属、指輪などの洗練された美しく軽い金属です。

そして丑年の丑は「土」の要素が強く、陰陽では陰、「陰土」です。

浜松 英語 フォーシーズンズ
浜松 外国語 フォーシーズンズ

風水英語サイトではこの組み合わせをメタルオックス(Metal Ox)と示しています。

あるサイトによると、この組み合わせの年は、これまでの決意と努力が実を結ぶ一年で、長年の努力と賢明さがようやく日の目に出るとのことです。

ですので、「棚ぼた」や「一攫千金」は期待できなく、しっかりと土台を築いて努力をしていくことが成功へ導くとのアドバイスが出ています。

また、人それぞれに持って生まれた五行(木・火・土・金・水)や陰陽と、この一年の「辛丑」エネルギーの関係性がその人の運気に影響すると考えるのが風水や東洋陰陽五行思想だそうです。

修正25条(アメンドメント)とトランプ大統領の行方

残り2週間…で任期が終わるトランプ大統領だが、

トランプ大統領支持者が1月6日、Capitol Hill (米国議会議事堂)へ乱入し、警官を含む5人が死亡する事件が発生、いま国際的に注目を集める米国憲法修正25条(25th Ammendment)の存在が焦点になっている。

そもそもどのような法律かといえば、

・大統領が任務を執行できない場合、副大統領が任務を務める

・副大統領と閣僚過半数の判断により大統領を罷免することができ、大統領が異を唱える場合は議会の3分の2の同意を得て罷免することができる

というもの。

1月7日付CNN電子版より

1月7日付CNN電子版より

CNNによると、まずは大統領を弾劾裁判にかけるという選択肢、第二の選択肢が修正25条の発令なのではという論調だが、ペンス副大統領や閣僚、米国議会の動向に世界が注目している。

NYer 誌で紹介された「Quarantine Food」カレーパン

日本通でも知られる作家のブライアン・ワシントンはオムライスを日本のソウルフードと紹介したことがありましたが、2020年の「Quarantine Food」と紹介したのがなんと “Kare Pan”。

彼が初めてカレーパンを食べたのは発祥地の日本でなく、故郷ヒューストンで日本食もメニューに載せていた中華料理レストラン、それから各地のカレーパンを食べ歩くようになったという。

思い出を蘇られてくれるカレーパンは、同時に「Prophecy 予言」でもあると語っています。

ほんの10分ほど、イースト菌に出来上がりを託すカレーパン作りは「予言」に通じるものがあるのだそうです。

ニューヨーカー誌より

ニューヨーカー誌より

外はカリカリ、中はふっくらしながらもかみごたえのあるパン生地とピリッと風味の効いたカレーのバランスは作るたびに微妙な味わいが異なり、ついつい何回も試してしまう。

近所や友人にお裾分けしたり、ランチやスナック代わりにしたりと持ち運びできるのもカレーパンを好む理由だとか。

隔離期間にうってつけの軽食レシピとして紹介しています。

3つのジャパンタウン消滅の危機

アメリカ国内にある日本人街(ジャパンタウン)は西海岸に3箇所。サンフランシスコ、ロスアンジェルス、そしてサンノゼにあるジャパンタウンがいま、消滅の危機に瀕しているとNBCの報道。

ジャパンタウンでの有名店といえばプリクラが撮れるPIKAPIKAなどだが、3月のロックダウン以降、ビジネスが危機に直面している。問題となっているのが店舗家賃で、毎月一件、また一件と閉鎖を決断している店舗が増えており、家主との交渉の機会を訴えている。

サンフランシスコの地元紙SFGATE紙より

サンフランシスコの地元紙SFGATE紙より

東海岸や南部には存在しない日本人街、ニューヨークにも日系書店やコンビニ、スーパーはあるものの、一箇所に日本の店が集結しているところは、イーストビレッジのセントマークス通りくらい。「リトル名古屋」とある地元紙が強引な命名をしていたが、それでもレストランやコンビニ、たこ焼き店などが並んでいる程度で地域の「センター」的役割は大きいとはいえない。

日系人は大戦中に強制収容も経験し、特に西海岸の日系人は、日本人としての誇りを強く持ち、コミュニティーの結束が強いだけに、このままジャパンタウンを消滅させてしまうのはあまりに残念だとの声も多い。

一足早いDIYクリスマスデコレーションでメンタル▲

2020年の感謝祭Thanksgiving は11月26日、いよいよホリデーシーズンの到来です。

CNNによるとホリデーのデコレーションを早めに飾り始めることで気分が上がりメンタルヘルスに効果があるとのニュースストーリー。


花・葉・小枝などで輪状に作る輪、花輪のリース(Wreath)やツリーなどDIYのアイデアもインテリア関連サイトなどでたくさん紹介されています。

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ちなみに「気分を上げる」で使われる「上げる」の英語の動詞は「Boost」。「免疫」を上げる、にも使われます。

以下はインテリアデザイン誌のエル・デコー

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ストーリーにぐいぐい引き込まれるドラマ1(必ず字幕で見たい!)

今回は映画ではなく、ストーリーにぐいぐい引かれて思わず食い入って見てしまうドラマシリーズを紹介。

アメリカ南部、ディープサウスのルイジアナを舞台にした犯罪ドラマのシーズン1はマシュー・マコノヒ―とウディー・ハレルソンの刑事コンビが不可解な連続殺人事件を追う。

 南部独特の空気感と質感、そして名優たちが繰り広げるストーリーは、北部のロスやニューヨークで繰り広げられる刑事ドラマとは一線を画している。

 監督はエミー賞を受賞した日系のキャリー・フクナガ、授賞式ではブラックタイにネーティブアメリカン風三つ編みおさげで登場し、ヘアスタイルが話題に。

 一度シリーズを見始めたら、最後のエピソードまで見ずにはいられないシリーズ。

ちなみにマイケル講師は役者も監督も異なるシーズン3がおすすめ。

コロナ禍はキャリアアップのチャンス?

コロナ禍でリモート勤務が多くなった現在、都心に住んで高い家賃を払う必要性がなくなり、地方都市に移住している人が増えています。

そしてこれは日本国内だけでなく、パリやロンドン、ニューヨークなどでもそうだそうです。

世界的なコロナ禍ではありますが、キャリアップに関していえば利点もあります。

フォーブス誌の「コロナウイルスとキャリア、隔離期間中でもいかにネットワークを広げるか」では、キャリアアップ(Career Development) には人脈作りが最重要、その中でもキャリアップに必要なスキルのポイントをいくつか紹介しています。

中でも面白いのがダニエル・ピンクの提唱する

”Be the glue person.”

Glue は接着剤です。

人間関係、部署間関係、顧客関係、取引先との関係と人と人を結びつけるスキルや能力は雇用主、ビジネスにとって最重要スキルであり、このような才能を持っている人の価値がいっそう大切になってくるということです。

オンライン化が進み、対面で会うことが極度に減った分、遠隔によるコミュニーケーション能力が必要になります。

そして外国語が堪能であれば、外国の人や企業、団体と交流ができてネットワークを築くことができるのです。

ネットワークが国内だけでなく、世界規模で広がる可能性だってあるのです。

人材ハンターたちにとって現在、一流の才能や能力を探すことのできる大チャンス期でもあるそうです。

コロナ禍中6か月で語学マスター?

語学の専門家何人かによると、現地人と外国語で会話ができるようになるまでに必要な時間は約半年!だといいます。

その6か月間はもちろん、多大なる努力が必要となりますが、6か月でマスターは可能だということです。

専門家が口を揃えるキーポイントは「その言語にどっぷりと浸かる:Immerse yourself in the language 」という点です。

どっぷりと浸かるためには、

  1. どんどんと聞いて耳を鍛える(ポッドキャストやお気に入りのテレビ番組を見つける!)

  2. 語彙は翻訳ではなく、なるべくイメージで覚える

  3. パターンを掴んで、組み合わせをする(インプットと同時にアウトプットも開始)

アウトプットには「独り言をその言語で言うようにする」「その日の計画をその言語で記入する」などがありますが、アウトプットをスキルアップするためにはその言語をネーティブ並みに話す人との機会を増やしていく必要があるそうです。

中国人ユーチューバー「ヤンちゃん」のスティーブ・カウフマンさんのインタビュー


インディペンデント・ブックストア

アメリカには、大手チェーン書店とは別に、店主の趣向やオススメが並ぶ個性的な書店があり、そんな書店で有名作家の朗読会やパネルディスカッションが開かれたりします。

新刊のハードカバーは表紙のデザインが個性的で、思わず表紙のデザインに誘われて読み始めた本が大当たり、なんてこともあります。

ニューヨーク・ビレッジ西10丁目のスリーライブズ&カンパニーはインディペンド・ブックストアの老舗中の老舗(写真はインスタグラムから)。

大手チェーンの書店は大手コーヒーショップとの併設で人気を博しましたが、本を買うのはすっかりオンラインが主流な時代になってしまいました。

本自体もデジタル化が進んでいますが、本のページを開いて異次元に入っていくような体験は紙の本独自のもののような気がします。

もうすぐブッカー賞の発表がありますが、ショートリストが発表されています。今年の受賞ははたしてどの本に?

英語で味わいたい名画5選!

英語の勉強をかねて「もう一度観たい」と思わせるストーリー性の強い映画を5本、当学院マイケル先生の助言をもらいながら選ばせていただきました。

この5選は動画サイト「moviescoop!ムービースクープ」で掲載中。

中でも「ロスト・イン・トランスレーション」の登場人物は二人のアメリカ人ですが、イギリス出身のマイケル先生の印象は以下です。

“It was actually the first movie that got me really interested in Japan and formed most of my first impression on the country.  You’ll probably find a lot of my generation will say the same. “

(日本についてはじめて興味を持った映画「ロスト・イン・トランスレーション」で、この映画で日本への第一印象の大部分を受けたよ。僕の世代の人だったらそういう人が多いと思う)

マイケル先生は日本に来て約2年、いまの印象と第一印象は変わったのだろうか。

“ I think that it focuses on the craziness of Tokyo more than Japan as a whole.  I don’t know if I agree with everything in the movie, but it definitely does communicate how different the culture is for westerners, and how shocking it can be when you first arrive in Japan.  I remember feeling that way for the first few days of my stay (which were in Tokyo).”

(映画は日本全体っていうよりも東京のクレージーなことが描かれていると思う。映画の描写にすべて納得するかというと分からないけど、欧米人にとっていかに日本の文化がいかに違うか、そしてはじめて日本に降り立った時の衝撃の強さは伝えていると思う。東京でのはじめの2〜3日がどんなものだったかを思い出すよ)


マイケル・オコナー先生はイギリス・ウェールズ出身。大学で映画を専攻し、BBCテレビの制作などにも携わっている。

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クラシック邦画を英語字幕で観てみる

戦後の日本映画が欧米人に与えた影響は日本人が考えているよりも大きいようです。

ニューヨークに住むフランス人の友人が最近日本の「ミゾグチ」にハマっているという話を聞きました。

コロナ禍の中、オンライン映画観賞サービスも充実しているらしく、名画が格安で観られるらしいのです。

彼女によると溝口健二監督の「雨月物語」が特にお気に入りで、女性が力強く描かれている点、また日本の映画は生と死の境界線が薄く、映画の中にすでに死んだ人が当たり前のように出てくるのが特色だとか。

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名画サイト:クライテリオンのスコセージ監督のベスト10、4位に雨月物語

現地の大学の授業でも、時折日本の文学や映画の話が言及されて「Rashomon現象」とかシュールリアリズムを理解するには「砂の女」(安部公房原作)を観るのが一番だからと授業で映画を見せられたり、日本の映画の影響力を知りました。日本の映画監督は、やはりアメリカではクロサワ、ヨーロッパではオズの人気が高いような印象を受けます。

そんな映画を英語字幕で観るのはとてもスピーキングに役立つ方法です。日本語と英語は語順が異なるので、字幕を読むと、こういう視点で表現するのか、こういう感情はこう示せば伝わるのか、と発見がたくさんあって楽しいです。